在米主婦の旅の記録

旅好きの気ままな旅の記録

スペインのオリーブオイル工場

スペイン到着後、二回目の日曜日☺

 

やはり町の様子が分からなかったので、旅行者が行きやすいオリーブオイル工場見学を日曜日に充てることにしていました

oleicolasanfrancisco.com

 

旅行前に事前に工場見学の予約を済ませ、当日炎天下の中向かいました

ここ以外はどこも開いておらず、人も歩いていない小さな町でした

到着しても誰もやってこないので、もしかして私達だけの貸切見学?と期待していたら....

 

ビンゴ!

 

ガイドさんを夫婦二人で独占!みっちりオリーブオイルのことを学ぶことが出来ました☺

ラッキー♡

 

この世界地図は見学に来られる各国のゲストを表しているそうです。日本からも来られていますが、ダントツでアメリカからが多いですね。私たちの見学日の翌日はアメリカ人のグループの見学が予定されていて大人数なので、タパスなどもやります、と仰っていました。羨ましい~~

ちなみにコロナ前までは日本からもよく旅行者が来ていたけど、最近はめっきりこなくなってしまったとか。コロナだったということもありますが、現在は円安の影響も大きいのでしょうね

 

当日わたしたちのガイドを務めて下さったのはお若い女性で、英語も凄く聞き取り易くて説明のうまい素敵な方でした。私たちが滞在していたウベダにお住まいとのこと

 

オリーブオイル工場の見学はこんな風に始まりました

 

ガイドさんのご家族はオリーブの木500本を所有されています。さて、この500本のオリーブの木から得られるお金は一体一年にいくらでしょうか?

 

こたえ........

 

年間約8000€

 

家族四人で生きていくには足りません。だからガイドさんはガイドをしたり、お兄さんも別に定職を持たれているそうです。オリーブの収穫は家族総出で行うそうですが、なかなか大変な作業だと仰っていました

 

ちなみに、オリーブオイル工場を経営する会社は7万本所有しているんだとか

 

それでは続いて、スペインは全世界のオリーブオイルをどれくらい供給しているでしょうか?

 

なんとその数、45%!だそうです

 

さらにそのスペイン産オリーブオイルのうち4割を国内で消費しているらしいです(全世界の18%もスペイン国内だけで消費していることになります)

 

そしてオリーブオイルには3種類種類があることも教わりました

よく耳にするエキストラバージンオリーブオイル、バージンオリーブオイル、そしてこれまで聞いたことのない、食用ではないグレードのオイル。このカテゴリーの名前を失念してしまいました!バージンオイルは料理用で、ライトオイルという風にマーケティング戦略で名づけられているものもあるそうです。消費者が良いイメージを持つように、です

 

ほうほう、と事前にオリーブオイルの概要を学びうなずきながらいよいよ工場内に入りました

 

先代の時代に使っていた器具を見て、それがどのような工程だったかなどの説明を聞いてから、現在の機械を拝見しました

↑ここで実と枝や葉っぱなどに選別するようです。そしてここが一番時間がかかる工程だとか

オリーブの実が選別されて機械に入ったら、オイルになるまでなんと40分だそうな!

そんなに早く出来るとは凄く驚きでした!!

 

ちなみに、そんな高性能の機械を作っているのはどの国の企業だと思いますか?

どうもスペイン産ではないように思います。機械に強いヨーロッパの国、と言えば、ドイツが思い浮かびます。これはドイツ製ですか?と聞くと....なんと、意外な答え

 

イタリア製!

 

イタリアはオリーブオイルそのものではなく、機械を製造していました。このメーカーさんの本社はスペインにあるのだとか

 

なんとも興味深かったです!!ガイドさんの一家のようなオリーブの木を所有されるご家族もこの機械を借りてオイルを作るそうな。そしてオリーブの実から油を抽出後の搾りかすや枝や葉っぱなど、すべて別の業者さんが引き取り無駄が一切出ないそうなのです。なんとも素晴らしいシステムだなぁと思いました✨

 

一通りの見学を済ませたら、いよいよ最後にテイスティング

実際にオリーブオイルを評価する際にはガラスのオイルの色が見えないグラスに注がれて試飲するそうです!香りやのど越しまで評価対象になるそうな

細かい工程は忘れてしまったのですが、オイルによってのどに刺激を感じたりと楽しい体験でした!!もちろん、とっても美味しいエキストラバージンオリーブオイルでした♡

 

ハエンで伺ったオリーブオイル専門店の店主もこちらのガイドさんもお二人ともオリーブオイルの生産は年々難しくなっていると仰っていましたが、それは気候変動と関係があるそうです。今まで11月頃から収穫を始めていたオリーブは今では暑さのせいで10月から始めないといけないのだそうです。緑色の段階で収穫すると高品質のオリーブオイルが出来ますが、少量しか作れません。熟すのをぎりぎりまで遅らせると大量のオイルを抽出できる代わりに品質は下がってしまいます

 

悩ましいですね.....!

壁に飾られていた数々の賞状の中に日本のものもありました!

 

最後の最後に併設のお店でオリーブオイルを購入してお暇しました。ガイドさんのお陰で本当に有意義な見学が出来ました!感謝✨✨